恩田さんとお会いしたのは、和光市にある「新倉高齢者福祉センター」。トレーニングルームに恩田さんの声が響く。
前半は太極気功18式。たっぷり時間をとった休み時間があって、後半は転倒防止体操。椅子の背をもちながら、足を上げたり伸ばしたりする。その場で爪先立ちをして、すとんとかかとを落とす。簡単にできる運動ばかりだが、やってみると汗がじわっとにじんでくる。ちょうど筋肉や骨に適度な負荷がかかるという感じだ。
「この気功体操に出あったのは10年ちょっと前です。難しくないし、すぐに気に入りました。これは健康のためにいいと、自分の感覚でわかりました。
「高齢になると、健康であることともうひとつはケガをしないようにすることが大切だということに気づきました。足腰が弱ってちょっとしたことで転倒して大ケガをしてしまいます。